レンズの種類について(焦点距離について)
いざデジタル一眼カメラを買ってみようと思っても、カメラもレンズの色々な種類があってよくわからない!と感じることが多いと思います。
私もカメラを始めた当初はレンズのカタログを見てもよくわかりませんでした。初心者には少しわかりにくいですよね。
よくわからないので、とりあえずメーカーが売っているカメラとレンズのキットを買っておこう。という流れになりがちだと思います。(私も昔そうでした)
キットレンズは安いんですよね。しかし、私は結局キットレンズの画質に納得ができず、早々に売却することになってしまいました。
本ページでは、カメラのレンズについてどんな種類があるのか、どんなシーンに向いているのかなど解説していきます。
まずは、レンズの「焦点距離(しょうてんきょり)」について簡単に説明します。
レンズの「焦点距離」とは、下記図1の写真のように、レンズの側面あるいは正面に書かれている〇〇mm(ミリメートル、略してミリ)のことです。

図1 レンズの「焦点距離」について
※メーカーによって書き方が異なるのでややこしい・・
ざっくり申し上げると、この「焦点距離」の数字が小さい(距離が短い)ほど、広い範囲を写すことができる「広角レンズ」になります。
逆に、数字が大きい(距離が長い)ほど、遠くのものを拡大して写す(狭い範囲のものを大きく写す)ことができる「望遠レンズ」というものになります。
広角レンズと望遠レンズの間にあり、人の目(片目)で見える範囲に近いものを「標準レンズ」と言ったりします。標準レンズで撮影すると、自然な遠近感の描写となることが特徴です。
どこからどこまでの焦点距離が広角、標準、望遠なのか明確な定義はないですが、株式会社ニコン殿の一般的な目安としては、35mmフルサイズを基準にした場合、
・広角レンズ:35mmまで
・標準レンズ:50mm前後
・望遠レンズ:85mm以上(この分類の中に、中望遠、望遠、超望遠が存在)
とのことです。上記の分類はあくまで目安です。
★デジタルカメラのセンサーの大きさによって、焦点距離が変わる
デジタルカメラのセンサーの大きさによって、実質的なレンズの焦点距離が変わるのが余計に理解しにくい原因だと思います。私も頭の中で焦点距離を換算するので正直面倒です。
カメラの歴史として、35mm(フルサイズともいう 画面の横幅が35m(正確に36mm))が標準なので、「35mm換算」という表現で、APS-Cセンサーやフォーサーズセンサーでの焦点距離を示すことが多いです。
レンズを購入する際は、ご自身のカメラ、あるいはこれから買いたいと考えているカメラのセンサーのサイズは必ず確認しておきましょう。
表1にレンズの焦点距離を35mmフルサイズをベースにして換算した表を示します。例えば、35mmフルサイズで50mmのレンズをAPS-Cサイズのセンサーを持つカメラで使用すると、焦点距離が1.5倍になり75mmになります。
※各センサーサイズで標準レンズの50mm前後を赤字で表現しています。それぞれを35mmフルサイズ換算すると焦点距離が全然違うことがわかります。
表1 レンズの焦点距離の換算表(35mmフルサイズでよく使用する焦点距離に色付けしています)

今回は焦点距離について簡単にご紹介しましたが、ご自身でどの焦点距離が必要かは最初はわからないと思います。その際は、おおまかに下記を参照いただければと思います。(全て35mmフルサイズ換算の焦点距離です)
・旅先で風景を撮影する場合(風景がメイン):24-35mm
・旅先で風景を撮影する場合(人物がメイン):35-50mm
・上記を全てレンズ1本でカバーする場合:35-40mm
・人物を主体とした写真を撮影する場合:50-135mm
・花を撮影する場合(マクロレンズ):50-105mm
・運動会などのイベントで子供の写真を撮る場合:200-500mm
・野鳥の写真を撮る場合:300-1000mm
※上記はあくまで目安です。
デジタルカメラのセンサーのサイズが変わるとなぜ焦点距離が変わるのか?といったメカニズムの説明はまた後日できればと思います。
また、レンズの中にはズームができる(ある一定の焦点距離の範囲で、焦点距離がレンズ1本で調整できる)レンズがあります。一方で、シンプルにレンズ1本で1つの焦点距離である「単焦点レンズ」もあります。
それぞれのメリットについてはまた別のページで解説していきます。
焦点距離の他にも、「絞り値」というレンズの性能やサイズに大きく影響する数字もあります。こちらもまた別ページで解説します。
それでは、また!