デジタルカメラとレンズの構成について
昔は写真はフィルムで撮影するものでしたが、2000年代以降デジタルカメラが登場・普及しました。フィルムカメラでは自分でカメラの中にフィルムを入れるため、カメラの構造についても理解しやすいものでした。
一方で、デジタルカメラではフィルムを中に入れることがなく、中にあるセンサーが光を取り込んで画像を形成するためブラックボックス化しているように思います。下記図1は、デジタルカメラが光を取り込んで写真を形成する模式図です。
カメラの先に取り付けたレンズから光を取り込み、中にあるセンサー(フィルムカメラで言うところのフィルム)に光が当たり、センサーが光に応じて電気信号を発して写真が作られます。(シャッターや絞りは図1では省略しています。)

図1 デジタルカメラが写真を形成する模式図(レンズの部分は一部省略しています。)
上記のメカニズムのため、きれいな写真を作るポイントは
・レンズの品質(解像度、歪みの少なさ、ボケの美しさなど)
・センサーの性能(画素数、高感度の画質、色の再現性など)
になります。(光の通り道と、光を受光する部分の性能が重要ということ)
一眼カメラはスマホと違いレンズが交換できるものが多いので、様々なレンズを使用して自分の好きな写真が撮れるのが特徴です。
※最近はスマホでもレンズが複数ついていて、広角〜望遠まで対応できるものが増えました。また、外付けでレンズを取り付けられる商品もあります。
センサーの性能はカメラの種類やメーカーによって決まり、カメラを購入する際に悩むポイントになります。
昔はセンサーの画素数が多いほどきれいな写真を撮れると言われてきましたが、2000万画素以上が普通になってきた現在ではよほど大きな写真を印刷したり、写真の一部を拡大して印刷しない限りは画素数の影響はほとんどありません。
画素数が増えすぎると写真1枚のデータ量が増えるため、写真を開くのに時間がかかったり、パソコンの容量を食ったりして逆に不便なことが多いです。
高感度の画質も最近は極めて向上していますが、センサーのサイズ(いわゆるフルサイズやAPS-Cと呼ばれるもの)や画素数によって異なります。基本的には、大きなセンサーで画素数が少ないほうが高感度の画質は良くなる傾向があります。
センサーのサイズに関しては、カメラメーカーのカタログにフルサイズ、とかAPS-Cなど書いてありますが、イメージは下記図2の通りです。

図2 デジタルカメラのセンサーの大きさの比較(Full Frame1:フルサイズ Four Thirds:フォーサーズ 1-Type1:1インチ 画像内の数値は、各センサーの横幅のサイズ)
同じ「2000万画素」と書いてあっても、元のセンサーサイズが異なるので1画素あたりの大きさは大きく異なります。※1画素あたりの大きさが大きいと、沢山光を取り込めるため、電気信号が大きくなりノイズが目立ちにくくなります。
i-phoneなどのスマホは携帯性を優先しているため、小さなセンサーを使用していることが多いです。(最近の高級スマホは、比較的大きなセンサーを使用することが増えました。)
色々小難しいことを述べましたが、
要は画質の良い写真を撮りたければ、APS-C以上の大きなセンサーを使用したカメラがおすすめです。
なお、センサーの画素数が多すぎるとレンズの解像度が追いつかなくなってくるので、超高画素のセンサーを使用したカメラを使用するときはレンズもそれなりの高級品を使用しないと、そのカメラの本当の性能は出しにくくなります・・。
こだわりが強くなると、沼にハマりやすくなる原因ですね(笑)
以上今回の記事では、デジタルカメラとレンズの簡単な構成と、デジタルカメラの心臓部であるセンサーについて解説させていただきました。
それでは、また!